ローズマリーで作る手作りバームレシピ|2つの抽出法の違いで変わる香りと質感
2025.07.24 07:01
先日、庭で大切に育てた無農薬ローズマリーが茂ってきたので、収穫し、2種類の抽出法でインフューズドオイルを作り、それぞれからバームを仕上げてみました。
ローズマリーには抗酸化作用や抗炎症作用があり、肌のエイジングケアや荒れた肌のケアに役立つことで知られています。
だからこそ、自分の肌をいたわりながら作る手作りバームは、とても魅力的。
今回は、抽出法の違いによって香りや色、使用感だけでなく、得られる成分にも違いがあることを調べてみました。
ハーブオイルの抽出とは?
インフューズドオイルは、ハーブの有用成分を植物油に移したもので、手作りスキンケアの基本。抽出法によって、仕上がりの香り・色・機能が大きく変わります。
今回は以下の2つの方法でローズマリーオイルを抽出しました。
温浸出法(おんしんしゅつほう)
ウルトラ抽出法(エタノール併用法)
それぞれの特徴や仕上がりの違いを、以下の表にまとめました。
抽出法で異なる、主な成分比較
成分名 | 特性 | 温浸出法 | ウルトラ抽出法 |
|---|---|---|---|
カルノシック酸 | 脂溶性・抗酸化 | ◎ 多く抽出 | ○ 抽出される |
カルノソール | 脂溶性・抗酸化 | ◎ 抽出される | ○ 抽出される |
ロスマリン酸 | 水溶性・抗酸化 | △ ごくわずか | ◎ 効率的に抽出可能 |
クロロフィル | 色素成分・代謝 | △ わずか | ◎ 緑色に抽出されやすい |
カルノシック酸
強力な抗酸化作用があり、肌の老化や環境ストレスから守る効果が期待されます。カルノソール
抗炎症作用をもち、肌の赤みや炎症をやわらげるサポートをします。ロスマリン酸
ポリフェノールの一種で抗酸化・抗菌作用があり、肌荒れ予防やニキビケアに有効とされています。クロロフィル(葉緑素)
代謝促進や抗酸化作用に加え、肌の鎮静やデトックス効果も期待されています。
🔎 引用:
J Food Sci (2001). Antioxidant activity of rosemary extract and its constituents
PubMed / NIH データベース
2つのオイルで作った、ローズマリーバーム
両方のオイルに、イリッペバター(Shorea stenoptera)を加えてバームを手作りしました。
この植物性バターは、森林保全に配慮したエシカル素材。シアバターの様に保湿力があり、肌にすっとなじみますが、気温が低いとポツポツと粒がでてくるので、夏場用として使ってみました。

ローズマリーバームのレシピ比較【温浸出法 vs ウルトラ抽出法】
実際に作ったバームのレシピを表にまとめました。香りや質感の違いを楽しみながら、あなたのお気に入りを見つけてくださいね。
項目 | 温浸出法バーム | ウルトラ抽出法バーム |
|---|---|---|
抽出法 | 温浸出法(オイルのみ) | ウルトラ抽出法(エタノール併用) |
植物油 | ホホバオイル 20g | ホホバオイル 20g |
ローズマリー | 乾燥ローズマリー 20g | 乾燥ローズマリー 20g |
エタノール | ― | 植物性無水エタノール 2g |
バター | イリッペバター 10g | イリッペバター 10g |
精油 | 薄荷精油 1滴(約0.05g) | 薄荷精油 1滴(約0.05g) |
仕上がりの色 | 淡い黄色 | 深いグリーン |
香りの特徴 | やさしくナチュラルなローズマリーの香り | 濃厚で立体的なローズマリーの香り |
使用感 | マイルドで日常使いにぴったり | 肌に多面的に働きかける、しっかりとした使い心地 |
手作りローズマリーバームの作り方
(どちらも共通の基本工程)

ローズマリーの準備
乾燥させたローズマリー(20g)を清潔な耐熱容器に入れます。
※ウルトラ抽出法の場合は、ここで植物性エタノール(2g)を加え、24時間程浸けておきます。ホホバオイルを注ぐ
ホホバオイル(20g)を加えて、全体が浸かるようにします。湯煎で抽出
60℃前後の湯煎で、約2時間温めて成分をオイルに移します。
※ウルトラ抽出法の場合は、この過程でエタノールを完全に揮発させることが重要です。
※換気を十分に行い、エタノール蒸気を吸い込まないよう注意してください。濾す
粗熱が取れたら、コーヒーフィルターやガーゼで丁寧にこして、ハーブを除きます。バームを仕上げる
イリッペバター(10g)を加えて再度湯煎で溶かし、薄荷精油(1滴)を加えてよく混ぜます。容器に入れて冷ます
清潔な容器に流し入れ、自然に冷まして固まれば完成です!

この緑色は、ウルトラ抽出法での緑色になります。光にかざすととても綺麗です。
出来上がったローズマリーバームの比較
特徴項目 | 温浸出法バーム | ウルトラ抽出法バーム |
|---|---|---|
香り | やさしく軽やかな香り | 濃厚で深みのある香り |
色 | ほんのり黄色 | 深いグリーン(クロロフィル由来) |
使用感 | マイルドで肌なじみが良い | 水溶性成分も含まれ、少し軽く感じられる |
適している人 | 敏感肌や初心者、香りが控えめなものが好きな方 | 植物のパワーをしっかり感じたい方、しっかりケアしたい時に |
特徴 | 工程がシンプルで作りやすい | エタノール使用・換気が必要、少し上級者向け |
久しぶりにバームを作ってみて、同じローズマリーでも抽出法を変えるだけでここまで違いが出ることに改めて驚きました。
あなたはどちらの香りや使い心地を選びますか?
やさしさとシンプルさを求めるなら → 温浸出法バーム
植物の恵みをまるごと濃厚に感じたいなら → ウルトラ抽出法バーム
どちらも魅力的で、その日の気分や肌の調子に合わせて選べるのも、手作りコスメの楽しみです。
皆さまもぜひ、おうちで育てたハーブを使って、自分だけのオリジナルバーム作りに挑戦してみてくださいね。
植物と向き合う時間が、日々の癒しになりますように。
AKANE ABE
オーガニックセラピスト
福島県いわき市にて、26歳から、植物の力で肌本来の力を引き出すオーガニックエステに特化したサロンを運営しています。合成化学物質を一切使用せず、自然の恵みをたっぷり受けた植物調合施術で、心身ともにリラックスできる空間をご提供いたします。


