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参考資料・更新履歴

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この調査について

本ページは、日本の個人コレクションに所蔵されるフェルナンディナ伯爵家の紋章皿を起点とした、個人による継続的な調査記録です。

調査には、学術論文・博士論文、歴史書、同時代新聞、博物館収蔵情報、デジタルアーカイブ、地図、図版、系譜資料などを使用しています。

資料によって年代・制作地・人物帰属などの記述が一致しない場合は、いずれか一方を推測によって採用するのではなく、相違そのものを記録しています。

また、調査過程ではAIを、検索語の抽出、資料候補の探索、外国語資料の読解・翻訳、情報整理の補助として使用しています。
AIによる回答そのものを史料・根拠とはせず、公開する内容は原資料、博物館データ、学術文献等を筆者が確認したうえで記録しています。

主要参考資料

紋章食器・フェルナンディナ伯爵家

Juan Carlos du Bouchet de la Figuera
La heráldica del poder: los emblemas de la sacarocracia cubana del siglo XIX a través de sus vajillas blasonadas.
Universidad de Murcia, 2023.
本調査における紋章食器研究の中心資料。フェルナンディナ伯爵家については、初代サービスVFC_12を中心に pp.251–255、第2代に関連する銀器・磁器比較を pp.58–59、1844年のフランスからの貨物記録を p.72で参照した。初代サービスについて、著者はca.1816、Franceと分類し、本文ではParis porcelainへの帰属を提案しているが、製造者・正確な年代の確定は困難であることも明記している。

Juan Carlos du Bouchet de la Figuera
“Vajillas heráldicas de porcelana europea para la aristocracia cubana.”
Además de. Revista on line de artes decorativas y diseño, no.5, 2019.
19世紀キューバ貴族のヨーロッパ製紋章食器、注文・流通、Paris porcelain、無装飾白磁とパリの装飾工房などを比較するために使用。 同論文は2019年刊行で、キューバの貴族・ブルジョワ層によるヨーロッパ製紋章食器の注文を主題としている。

Juan Carlos du Bouchet de la Figuera
“Galones de librea con escudos de armas de familias cubanas.”
Quiroga. Revista de patrimonio iberoamericano, no.20, 2021, pp.28–40.
食器だけでなく、19世紀キューバの砂糖貴族が用いた紋章表現を比較する資料として参照。

Juan Carlos du Bouchet de la Figuera
“Vajillas de familias coloniales cubanas: de servicios de mesa a piezas de colección.”
El coleccionismo de artes decorativas en España en el cambio de siglo, vol.2, 2022, pp.53–68.
キューバ旧家の食器サービスが、実用品から収集・展示対象へ移行していく過程の比較資料。

Juan Carlos du Bouchet de la Figuera
“Heráldica cubana del siglo XIX: vajillas y galones de librea.”
Hidalguía, no.395, 2024, p.105–.
19世紀キューバの紋章食器とリヴレ用紋章装飾を扱う後続研究。

博物館・収蔵資料

Museo Nacional de Artes Decorativas, Madrid
Collection no. CE09258.
本調査個体と同型の紋章皿。収蔵データでは19世紀とされ、制作地について “Alemania (Europa) [Por confirmar]” と記録されている。du BouchetによるFrance/Paris porcelain帰属とは一致しないため、本ページでは制作地を未確定としている。

Museo de Arte Colonial, La Habana / Oficina del Historiador de la Ciudad de La Habana
フェルナンディナ伯爵家の食器展示、関連銀器、伯爵家の生活文化を検討する際の博物館資料・公開情報として参照。

OHC – Colecciones Digitales(旧デジタルコレクション)
MCAT7726[Cremera]
19世紀、磁器、Franceと分類され、旧データベースの備考にはフェルナンディナ伯爵家の食器サービスの一部であったことが記録される。旧公開ページはWayback Machineによる保存記録から確認した。

伯爵家・系譜・ハバナ社会

Eugenio Sánchez de Fuentes y Peláez
Cuba Monumental, Estatuaria y Epigráfica, Tomo I. Habana, 1916.
フェルナンディナ伯爵家、Cerroの別邸、La Fundición、1845年の祝宴、美術コレクション、公的活動、El Templeteなどを検討する主要歴史資料。
本書には既知の系譜情報と整合しない年代記述もあるため、記述内容と人物比定を分けて使用している。

Francisco Xavier de Santa Cruz y Mallén
Historia de Familias Cubanas, Tomo II. La Habana, 1940, pp.112–115.
初代Gonzalo José Herrera y Santa Cruzから後代までの生没年、婚姻、爵位継承を照合する主要系譜資料。

María Mercedes García Santana
Surgimiento, evolución y desarrollo del coleccionismo y los museos en Cuba. 2010, pp.23–24.
第2代フェルナンディナ伯のCerro邸と美術・装飾芸術コレクション、第3代期の破産、司法差押え時の財産目録に関する導線として使用。

八嶋由香利
「スペイン統治下キューバの社会秩序とその変容――ハバナにおける民兵の組織化と幹部の分析(1821–42年)」
『慶應義塾大学日吉紀要 人文科学』第30号、2015年、pp.127–155.
Herrera、Montalvo、O’Farrill、Calvo de la Puertaなど、19世紀前半ハバナの有力家系間の婚姻・軍事・社会的ネットワークを理解する比較資料。

El Templete・Jean-Baptiste Vermay関連

Mme J. de La Luz de León
Jean-Baptiste Vermay, peintre français, fondateur de l'Académie de Saint-Alexandre de La Havane, 1786–1833. Paris, 1927.
El Templeteの人物同定、Vermayとフェルナンディナ伯との関係、1831年9月16日付書簡、Sociedad Económica関連記録を検討するために使用。

Sabine Faivre D’Arcier
Vermay: Mensajero de las Luces. La Habana: Imagen Contemporánea, 2004.
Vermay、San Alejandro、El Templeteをめぐる後続研究として参照。

Paul B. Niell
“El Templete and Cuban Neoclassicism: A Multivalent Signifier as Site of Memory.”
Bulletin of Latin American Research, 30, no.3, 2011, pp.344–365.

Paul B. Niell
“El Templete: Civic Monument, African Significations, and the Dialectics of Colonial Urban Space in Early Nineteenth-Century Havana, Cuba.”
2016, pp.129–149.
El Templeteと1828年の都市儀礼、Vermayの歴史画、公的エリート表象を検討する資料として使用。

Ricardo A. Byrne
Apuntes sobre la historia de la masonería cubana. Habana, 1913.
1820年代初頭のハバナ社会におけるVermay、Fernandinaほか有力人物の社会的ネットワークを検討する補助資料。

同時代新聞・歴史記録

Diario de la Habana, 17 October 1845.
1845年10月15日にLa Fundiciónで行われたTeresa Garro de Herreraのための祝宴について、1916年資料に転載された同時代記事。

Diario de la Marina, 2 November 1844, vol.1, no.223, p.1.
Le Havre発のフランス船 César の貨物一覧に、Condesa de Fernandina宛の「商品1梱」を記録。内容物は不明であり、紋章食器の輸入証拠とはしていない。

Diario de la Marina, 27 July 1930, p.51.
フェルナンディナ伯爵家の紋章食器を含む、キューバ旧家の食器コレクションを写真付きで紹介する資料。

Samuel Hazard
Cuba with Pen and Pencil. Hartford, 1871.
19世紀後半のハバナ、Calzada del Cerro、交通・服装・都市生活を視覚化する比較史料として参照。

邸宅・地図資料

Federico Mialhe
Vista de la Quinta del Excmo. Sr. Conde de Fernandina (Cerro), La Isla de Cuba Pintoresca, ca.1839–1842.
Cerroのフェルナンディナ伯爵別邸を描いた同時代版画。

Plano Pintoresco de La Habana con los números de las casas, 1853.
19世紀中葉のハバナ市街とCerro地区を検討する地図資料。

Plano topográfico de La Habana, intra, extramuros y Cerro, 1865.
Calzada del Cerro、Calle Consejero Arango周辺と版画を照合し、別邸所在地の候補地を検討するために使用。

※別邸所在地については、現在も暫定的な候補地として扱っており、地籍・不動産登記・公証記録等による確定には至っていない。

19世紀初頭フランスの磁器制作・絵付け環境

Bazar parisien, ou Tableau raisonné de l'industrie des premiers artistes et fabricans de Paris, 2e édition, Paris, 1822–1823.
磁器絵付師・金彩師、磁器専用絵具・筆・金銀の供給、地方製白磁のパリでの販売、外国市場向け磁器の供給などを確認した同時代資料。Legost、Mortelèque、Parcheminier、Pouyat frères、Flamen-Fleury等の記録を比較した。

Antony Béraud et al.
Annales de l'École française des beaux-arts, première année, Paris, 1827, p.182.
磁器画家Marie-Victoire Jaquototについて述べる文脈で、同時代の磁器絵付師Legostほかの制作が言及される。

Musée du Louvre, OA 11146
Marie-Victoire Jaquotot, Portrait de Louis XVIII sur plaque de porcelaine et son écrin, Manufacture de Sèvres, 1816.
フェルナンディナ皿の推定年代とほぼ同時期に、磁器上で人物、服飾、肩章、ボタン、複数の勲章まで極めて細密に描写できたことを示す技術比較資料。

これらはフェルナンディナ皿がパリで制作されたことを証明するものではない。
一方、外部で焼成された白磁を調達し、パリの専門絵付師が注文装飾を施し、外国顧客へ供給するという制作モデルが、当時の産業構造として成立していたことを示す比較資料として使用している。

更新履歴

調査開始~2026年8月

日本所蔵個体を起点に、紋章構成、伯爵家系譜、博物館所蔵例、個人コレクション、歴史新聞、邸宅・地図資料の横断調査を開始。

初期には制作年代・制作地について複数の可能性を検討したが、その後の資料確認により、制作地・製造窯は未確定として記録する方針とした。

du Bouchet(2023)の博士論文を確認し、VFC_12が初代Gonzalo José Herrera y Santa Cruzに関連するサービスとしてca.1816、Franceと分類され、Paris porcelainへの帰属が提案されていることを確認。

一方、MadridのMuseo Nacional de Artes Decorativas所蔵CE09258では、制作地が Alemania [Por confirmar] とされていることを確認。両者を矛盾した資料として並記し、いずれかへ確定しないこととした。

1930年7月27日付 Diario de la Marina の写真資料、ハバナのMuseo de Arte Colonialの展示、旧OHCデジタルコレクションなどから、フェルナンディナ伯爵家の食器が複数の場所・世代にわたって伝来していることを追加調査。

Mialheの版画と1853年・1865年の地図を照合し、Cerro地区の伯爵別邸について候補地を提示。ただし所在地は現在も暫定比定としている。

1916年、1927年、2016年等の資料を照合し、El Templeteの落成式を描いたVermayの歴史画にConde de Fernandinaが描かれていることを確認。ただし、画中の具体的人物位置は未確定。

2023年博士論文、1916年資料、1940年系譜資料等を比較し、初代・第2代・第3代伯に関する人物・年代情報を整理。史料間の年代矛盾は解消せず、研究上の未解明点として記録。

1822年のパリ産業年鑑、1827年の美術年報、1816年のSèvres磁器画等を追加調査。19世紀初頭のパリには、白磁流通、独立した磁器絵付師・金彩師、専門材料供給、外国向け販売を支える産業環境が存在したことを確認した。

これにより、du BouchetによるParis porcelain説について、確定帰属ではないが、技術的・産業史的には十分成立し得る仮説として位置づけた。

最終更新:2026年8月12日


今後の更新について

新たな同型個体、博物館記録、新聞・公文書、制作・流通に関する資料が確認された場合は随時更新します。

本ページでは、確認できた事実、既存研究による帰属、筆者による考察を可能な限り区別して記載します。
新資料によって従来の解釈が変更された場合も、必要に応じて更新履歴に残します。

Akane

heritageresearch

アーモリアル陶磁器と紋章文化を、個人研究として記録・考察しています。 いつか、おばあちゃんになったら、静かなミニ紋章ミュージアムを開くのが夢です。

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