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化粧品開発2022.03.01
個人サロンがオリジナル化粧品を製造するまで(№12)
柚子種子を漬け込む
第2弾としての開発をスタートしました。次は、化粧水を作るつもりでいます。理想は「とろみのある化粧水」で、尚且つ「ベタベタしない化粧水」・よくあるベタベタの化粧水…グリセリン等の濃度が高くベタベタ。・理想とするとろみ化粧水…多糖体(白キクラゲやペクチン)等のとろみで、さらっとしっとり。柚子種子のペクチンとは?
私たちに馴染みの深い柚子。
その柚子の種に入っている、ペクチンという成分は天然の多糖類で、保湿効果に優れています。
※ペクチンは食品にも利用され、ジャムやドレッシングのとろみにも使用されています。
<抽出した柚子種子ペクチンの作用>
・肌に水分を与え保湿。
・コラーゲンを生成し肌のキメを整え弾力を与える。
・「皮膚構成成分の分解酵素」これらの遺伝子発現抑制作用…皮膚バリア機能、保湿性、弾力性等を維持する
・コラーゲンの組織を壊さないように、束ねる働きも持つ(ハリのあるお肌の手助け)
<柚子種子に含まれる成分>
・柚子の苦み成分リモニン、ノミリンは、抗菌・抗炎症・鎮痛・抗腫瘍等の作用を持つ。
※化粧品に配合される場合の目的としては、表皮ヒアルロン酸生成による保湿作用、Ⅳ型コラーゲン(基底膜構成成分)、Ⅶ型コラーゲン(基底膜構成成分)およびラミニン5産生促進による抗老化作用を持つ。
※ラミニン5とは、表皮基底膜に存在し十字架のような形をしています。表皮が真皮へ接着する為の役割をしており、ラミニン5が多いほど強固になり、断裂されてもすぐに表皮をつなぎ合わせて修復する。
昔ながらの柚子の種化粧水
昔からある、柚子の種化粧水。
おばあちゃんが作っていたり、一度作った事がある方も。しかし、焼酎の様な度数の高いもので抽出するので、アルコールに弱い方は使えずじまいということも。(私も昔作ったのですが、アルコールに弱い為真っ赤になってしまいました)
防腐の観点から、昔からある手作り化粧水のエキスは、焼酎での抽出が多いと思います(花梨、柚子、柿の葉、桃の葉、琵琶の葉、スギナ、トロロアオイ、ドクダミ等)
そこで、水分での抽出です。
蒸留水や精製水で漬け込むだけで、ペクチンがでてきて、とろとろになります。1週間程漬け込み、ゆっくりと漉し、防腐としてサトウキビ由来のペンチレングリコールを2%添加。防腐を入れたくない方は、冷蔵庫で1週間以内に使用。
なんとも、とろっと。
とろとろ過ぎる場合は、精製水や蒸留水で割り、好きな濃度に調整します。
私は、レモングラス蒸留水と柚子蒸留水をブレンドしたもので抽出してみることにしました。1キロ程の蒸留水に100gの柚子の種を入れ、数日でとろとろです。
これを漉し、好きなテクスチャーになるまで蒸留水で割り、好きな植物エキスをいれて試作を何度もします。
美容液で使用した、白キクラゲ多糖体と同じく、ペクチンはとろとろ。しっとりするのに、さらっと。仕上がりはモチモチ。
では、多糖類とは何に含まれているのでしょう?ペクチンは、とっても身近な存在ですよ!
・ごはんの糖質(噛むと甘さを感じる・主にデンプン)
・根茎由来(こんにゃく)
・澱粉(じゃがいもデンプン等)
・果皮や果肉由来のペクチン、
・樹脂由来(アラビアガム)
・海藻由来(カラギナンや寒天)
ペクチン深堀りしてみる(私の勉強)
<ペクチンの分子量って?>
ペクチンの推定分子量は約50,000~360,000
※植物によって違いはある。水は18、海洋性コラーゲンが10万と考えるとペクチンの分子量は高い。(ちなみに白キクラゲ多糖体は80万-100万と更に高い)その分子量から角層に浸透することが難しいけれども、角層表面にて水を保持・薄い水の皮膜を形成・皮膚にうるおいを与えることができる。
・(表皮)分子量3000以下(真皮)分子量500程度までの分子を通すので、分子量が小さいほど角質層(肌表面の厚さ0.01から0.03ミリの部分)に浸透。
・自然に存在するペクチン…HMペクチン(柚子のペクチンはこちら)
・酸処理やアルカリ処理…LMペクチン
・HMペクチンのゲル化は疎水性、phが低くなるほど固くなる(ママレードジャム等は固くなるのは酸が多いからかな?)
・HMペクチンはたんぱくと反応し安定化させる働きがある(ヨーグルト飲料などの安定剤)
<という事は?>
分子量を下げる必要があるのと、ジェルが硬い状態では酸性にかたよると思うので、蒸留水を加えて酸性を和らげ分子量を下げる必要があると予測。約50,000とする場合20で希釈すると2500。100gとすると5g使用という事になるのでは?
100g中、ペクチン+蒸留水→ろ過(5g)+蒸留水95gの状態で分子量が3000未満なのではないだろうか??するとテクスチャーはサラサラに近づくし、分子量も下がり表皮に浸透すると思う。
<ではペクチンの分解するpHは?という疑問>
・pH4で最も分解しにくい(pH5以上では加熱による分解を起こしにくい)
・pH5以上で急速にトランスエリミネーション(酸性下で加熱すると加水分解、 中性・アルカリ性下で加熱すると分解)により分解
・pH1~3では加水分解による分解
・pH4以下で加水分解により分解(その速度はpHが下がるほど早い)
んん??これは理解するまで、もう少し勉強が必要です。
つまりpHが低いほど加水分解する。そして加熱による分解はpH5以上は影響を受けにくい、しかし酸性、中性、アルカリ性下で加熱すると分解??どれでも酸性~アルカリ性を持つのではないのだろうか?どういう事??
<化粧水としてのpHはどうなのだろうか?>
健康な皮膚…pH4.5~6の弱酸性
※健康な肌はアルカリ中和能を持つ(せっけんで洗う→アルカリ性に傾く→弱酸性の状態に戻す)
・脂性肌の場合は酸性に傾きやすい(男性に多い)
※収斂化粧水系
・乾燥肌ではアルカリ性に傾きやすい(女性に多い、乾燥、エイジング、湿疹、皮膚炎)
※アルカリ中和能が低下しているため、肌が弱酸性に戻りにくく、弱酸性系
※角質硬化によって、ゴワゴワした状態、弱アルカリ系(ビタミンC配合化粧水等は、ビタミンC安定の為弱アルカリが多い→肌が薄い場合は向かない→イオン導入と同じくやりすぎNG)
<pHのメモ>
※理科などで使われる一般的なpH
酸性(3.0以下)弱酸性(3.0~6.0)中性(6.0~8.0)弱アルカリ性(8.0~11.0)アルカリ性(11.0~)
・1~14までの数値で7が真ん中の中性
※肌pH
オイリーな肌/酸性(4.5)~ 健康な肌(4.5~6.0)~乾燥・エイジング・湿疹・皮膚炎の肌/アルカリ性(6.0)
・酸性が強いと肌をきしませ、アルカリ性が強いと肌をたるませる。
・皮膚は排出する臓器で、その作用が一番でるのが5.0
・弱酸性はボーア効果に良い(酸素は、通常ヘモグロビン(赤血球中のたんぱく質)とくっついる。細胞に酸素だけを送り込むためには、ヘモグロビンから酸素を引き離さなければならない。この酸素を引き離すのが二酸化炭素で、その二酸化炭素によりヘモグロビンから酸素が切り離される。(スパークリングミスト等がこの作用をする)
弱酸性のpHにも流れる血液から、酸素をはずして各組織に送る作用がある。皮膚表面の毛細血管に弱酸性が作用すると、血液の赤血球から酸素が飛び出す事により、細胞が活性化、傷口や弱った皮膚の修復を早める。
ふむふむ、と勉強は怠らずにしていこうと思います。
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化粧品開発2022.02.16
個人サロンがオリジナル化粧品を製造するまで(№11)
試作が届きました
自分で処方した、美容液の試作が届きました。初めての化粧品づくり手作りコスメとは、異なる「自分以外の人が使う」「製品」というくくりになる化粧品。試作が届くまで「本当に思った様になっているかしら?」「思ったテクスチャー等が出なかったらどうしよう」と、ドキドキしながら待っていました。香りは?色は?テクスチャーは?あらゆる角度から眺め、嗅ぎ、触れ…やっとここまで来たんだ。右往左往する
タグとデザインに右往左往しています。
前回の記事で、自分でできるところまで頑張ろう!そう思っていました…
素人に毛が生えたレベルの私のスキルでは、全然魅力的に仕上がらない!!と感じました。やはり、餅は餅屋です。ボトルに貼るシールのデザインは、プロにお願いする事にし、今後打ち合わせがあるかと思います。
そして、肝心なタグですが…
化粧品工場から出た「製品」が届いた後「何かを付け足す」という事はNGという事を知りました。つまり、自分で箱詰めするのも、タグをつけるのもNGです。
知らないことは、沢山ありますが、一歩一歩進んで、間違えたら訂正して、なんでも勉強だと思って完成させたいと思います。
ブランド名・商品の名前
ブランド名の「雲の上はいつも晴れ」は、四字熟語シリーズになっています。
とってもストレートなブランド名にしましたが、ひねりを加えて意味も込めてあります。
雲の上はいつも晴れは「雲外蒼天」という四字熟語から来ています。
困難だって、努力して乗り越えていけば青空が見える。その様な意味を持ちます。
初めての化粧品づくりだって、一つ一つ問題をクリアしていけば、見える景色は変わるから。
そして、私もかつて経験し悩んだ、更年期肌トラブルの<乾燥、かゆみ、大人ニキビ>というモヤモヤ雲中の状態を「晴れ」という景色に変えたいから。
初めての商品名は「万頃瑠璃」
ばんけいるりと読みまして、『杜甫(とほ)』の渼陂行(びひこう)からきています。
空や海がどこまでも青く広がっている様子…と、まあ、イメージだと青々なのですが…その内容にも面白さがあります。
岑參兄弟皆好奇,攜我遠來遊渼陂
天地黯慘忽異色,波濤萬頃堆琉璃…(もっと続く)
【私の簡単な解釈】
一家そろって趣きのある友人(琴参兄弟たち)に連れられ、こんなに遠い渼陂池まであそびに来たのだけど…という詩です。
琉璃(るり)が積み重なった様な大きな池と青空に、亀が暴れ、鯨が船をのみこみそうな大きな波が起こり始め、カモやカモメの舟唄も聞こえてきそうな天候。
水面に浮く菱の葉や蓮の花はキレイに生えているが、釣り糸を垂らしたら池は深そうだし、水にうつる山陰も黒竜の様。
その竜も珠を吐き出す様な雷光がはしる。その雷は、女神が歌い舞い、楽器が鳴り響き、旗の装飾の光の様に眩く、あの雷が近くに来ないか心配。でも今はこんなに天気が良くて、神様の考えはわからないけど、それがいい。
若い時は少しだけ。老いてゆくことはどうしようもない。
さっきから陰ったり晴れたり。これは、僅かな事。
と、天気が変わる様子と心情、風景を表しているのですが、最後は「人生の中のわずかな事」としています。
更年期の肌悩み期間は、急なエストロゲンの減少で乾燥が急激に進み、かゆみ、大人ニキビ、首の赤みを持った吹き出物…と次々に現れます。
そんな自分では抗えない雲中から、スキンケアによって徐々に抜け出し、青空の景色へ…という事を思い「万頃瑠璃」と名前付けました。
人生の中では、ほんの僅かな期間ですが、お肌も気持ちも落ち込みやすい「更年期」という期間に、お肌と心に寄り添える「相棒」になれるよう、心を込めて生みだしたい。
オーガニックコスメ、ナチュラルコスメ、エシカルコスメ、色々なジャンルがありますが、自分の中では「QOL(クオリティオブライフ)コスメ」を生み出したいです。
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化粧品開発2021.11.10
個人サロンがオリジナル化粧品を製造するまで(№10)
化粧品ボトルデザインを考える
いままで、化粧品の処方を考える事が多かったのですが、処方も固まってくると次の工程へ。そう、デザインです。ここで考えられる方法は2つ。①デザイナーさんにお願いする。②自力でデザインする。このどちらかになるかと思うのですが、私は自力を選びました。(処方からデザイン、HPまで自力での完成を目指してみます)まずは、ボトルデザイン。イラストレーターで制作するのですが、久しぶりに開いたのでトンボ設定をどうするんだっけ?と調べました(笑)考えて作ってみたら、取りあえずサイズのボトルに当てはめてみる。そんな作業を繰り返すこと50回・・・。イラストレーターは、自分のサロンのチラシを作ったりする位の趣味範囲なので、プロの様にすぐは作りだせませんでした。
イメージをボトルに当てはめてみる。こうするだけで、グッと製品ぽくなります。
製品のブランド名は「雲の上はいつも晴れ」なのですが、雲が最初にくると「雲イメージ」になりがち。しかし雲の様に曇った状態から抜け出せる様な「晴れ」がコンセプトなので、晴れをイメージしました。
背景画像も入れ込んで、晴れがイメージ出来る様に。光を感じる様にしたかったんです。
しかしながら、和紙と筆文字とも融合させたい!!これでは、ナチュラル、シンプルな感じなので、和と遠くなっている。そこで、また何度も考え、出来上がったのがコチラ。
最終的には、書道の落款をイメージした商品名。(落款だと通常は下に配置するものですが、あえて上にしました)
・和紙タグをつける(筆文字を手書き)
・箱は付けずに、書道に使う画仙紙でくるみます。
・配送時には、書道で出る反古紙をリサイクル。
※反古紙は、展覧会等に出品する際に、出品作品にならなかったものを使用。墨がついているので、地域によってはリサイクルに出せないのですが、墨の消臭除湿作用があります。そして、思わずなんて書いてあるのか、広げてしまうという事もあるかしら??と思ってます。
タグを考える
・タグは化粧品原料残渣を漉きこんだ和紙
・タグには筆文字を入れたいので、書体イメージにあった筆と墨を選ぶ
・落款を押したいので、印と印泥を考える
この2点を考えていくのですが、筆文字といっても色々な書体があります。私の書体イメージは「やわらかく綺麗」です。めちゃ難しい!!古典ばかりやっていたので、日本的な柔らかさが苦手なのですが、そこは挑戦です。
墨は何墨にしようか、筆は羊毛が良いか、兼毛筆が良いか、頭のなかでぐるぐるしていますが、一つ一つ自分で生みだす作業は楽しいですね。
また、タグを手書きにする事で「名前入れ」も簡単になるので、プレゼントにもすぐ対応出来る様にしました。あとは、私が書家を名乗れば、女流書家プロデュースコスメにもなります(笑)こちらも頑張らないといけませんね。
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化粧品開発2021.10.25
個人サロンがオリジナル化粧品を製造するまで(№9)
まるで料理をするように
庭の「イチゴノキ」の実が熟しました。今まで自宅にあったものの、あまり興味がわかなかったイチゴノキなのですが、熟した実を愛犬達が食べていたので、「これはどういった植物?」という疑問がわきました。イチゴの木といっても、あのイチゴでは無く、ツツジ科の植物になり樹木に育ちます。自宅のイチゴノキは5m程になっていて、毎年実を食べに鳥がたくさん訪れます。
氷河期の依存種(現在も生育している高山植物のことを『氷河期の遺存種』と呼ぶそうです)と考えられ、比較的寒さにも強く、秋~冬にかけて実がなります。
早速、ザクザク切ってみました。小さな種がいくつもあります。
そして、食してみました。完熟しているものはプラムの薄味の様。種が舌に残ります。
学名:Arbutus unedo(一回食べたらもう食べたいと思わない)という学名がつくのが良く分かりましたが、ジャムや果実酒にできるそうです。
イチゴノキの若葉も摘み取りました。イチゴノキ葉エキスも一緒に作ろうと思います。
この、秋~冬にかけて「実」と「花」が同時に楽しめます。花は白くかわいいお花です。
フードドライヤーで40度以下にし、8時間かけてみましたが、まだ乾燥が足りません。あと数日繰り返します。葉は枯れない様に日陰の風通しの良い所で乾かします。
何抽出にしよう!とワクワクしながら作業しているので、毎日が楽しい!!お料理をする様に作れるのが、なんとも楽しくて20歳からハマった「手作りコスメ」も、かなり本格的になってきましたね。
ボランティアさんにお願いしたのです
試作を色々していると「これでどうかしら?」と思うので、ボランティアさんを募り、ご意見を頂く機会を作りました。
手作りしたものを、人に売ったり、人にあげたりはNGなので、あくまで「ご意見を頂くボランティア」という事で公式LINEにて募集しました。
現在、ご意見待ちの状況ですが、たくさんの方が「ボランティア参加します!」と言ってくださり、心より感謝です!!
計ったり、結構時間がかかります。でも、そのはかる作業さえ大好き。
納得するまで、何度でも諦めないで挑戦していきたいと思います。いつも応援ありがとうございます!!
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化粧品開発2021.10.20
個人サロンがオリジナル化粧品を製造するまで(№8)
やったことは失敗になっても血肉になる
経験ほど「血肉になる」「糧になる」ものは無いと思っています。やったことが、たとえ失敗になったとしても、必ず糧にして、諦めないこと。諦めたら、血にも肉にもなりませんしね。例えば、お米を買ってきて焚いて食べるのと、育てて収穫して食べるのでは「このお米は何が違うのか」「何が特徴なのか」「何が収穫するまで大変なのか」見える範囲がかわります。見える世界もかわります。勿論、畑を耕して育てて、出来たお米ほど愛情がわきますし、色々な苦労もでてきますよね。化粧品やアロマの世界も同じで、やったことしか身につかないと思いました。見える世界が絶対違うと思っているので、やった事が無い事は、経験出来る時にやろう!スタートしなければ、ゼロにしかならないから、一歩でも前に行くのには、動くしかありません。
黒文字をとって蒸留する過程
今回私は、南会津にある一十八日(じゅうはちにち)さんのアロマツアーに参加しました。
いわき市から車で2時間半。山をこえ、289を只見方面に向かい、田島駅に集合。
ほんのり紅葉がみられる会津には黒文字が自生しています。
標高500m位の所に群生して自生するそうです。標高500mというと、いわき市にも自生しているかもしれません。(調べたら、仏具山等に自生しているらしい)
見晴らしの良いスキー場にのぼり、美味しいお弁当を頂きました。その後、自生の黒文字を探すのですが、素人にはどれが黒文字か判りません。
特徴を聞いて、これかな?と思った葉を一枚クシュクシュっとして嗅いでみる。
枝の色を見てみる(枝はクロモジの特徴と言える黒い斑が出ています)
ようやく見つけて、刈り取ります。娘と一緒に参加したので、娘も「どこ~!ママ~!どれかわかんない!」と言いながら、ようやく見つけました。
これは、黒文字によく似ているのですが「ニオイコブシ」という植物です。ニオイコブシも精油になり、とても良い香りがしますが、葉っぱの時点ではわかりにくい。
クロモジとの違いは、黒文字は群生しているのに対し、ニオイコブシは点在するとの事です。
採取された黒文字は、粉砕し蒸留釜に詰め込まれます。(画像は蒸留後の釜内)とっても重い蒸留機なので、蓋を開ける際はクレーンで蓋を釣り上げます。
蒸留機は3台あり、樹木系はこの蒸留機で行うそうです。あと2台はラベンダー等の花系、シソ、と蒸留により分けているとの事でした。(一十八日さんでは、黒文字の蒸留は色々試行錯誤した後、約1時間になったそうです。)
円錐状の一番上にセパレーターがあります。ここで精油と蒸留水を分離し、精油はセパレーターに溜まります。蒸留水は右のタンクに貯められます。作業所内は蒸留中の香りがたちこめ、とってもリラックス。
今回、参加1人あたり1Lまで蒸留水を持ち帰りできたので、しっかり除菌したタンクを持ち込みました(娘も参加したので2L)
採れたてフレッシュなクロモジウォーターは、普段かいでいるものとは異なります。クロモジは時間をすこし空けてからの方が、良い香りになるそうです。
精油はというと…採れたての精油は水分も混じり濁っていますので、濾過紙でろ過します。ろ過をすると透明な精油が出てきます。こちらも蒸留水と同じ様に、少し時間をあけてからのほうが、良い香りになるそうです。
精油や蒸留水はセラピストにとって、とっても馴染み深いものですが、体験する事によって「製造までの一連」を見る事が出来ました。
蒸留体験ツアーには、まだまだ続きがあります。
アロマブレンドを作る体験もありました。珍しい朴の木の精油は、なんとも「米麹」の様な香り。
個人的に「米麹から作る甘酒の途中段階」の香りに似ていると思うのですが、ブレンドにするのには悩みました。合わせる精油が生姜しか浮かばなかったからです(甘酒的な…笑)
結局、紫蘇、檸檬、生姜、ニオイコブシでブレンドを作りました。紫蘇多めで「会津の森の中で梅おにぎりを食べる」という名前にしました。
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